もうひとつの「動物会議」
文・ゆざわけいこ、絵・藤本ヤクヤ(文芸社2013年11月)
まったく絵本でありながら本当はあの国この国の為政者たちにこそ
読んでもらわねばならない絵本です。
いや大人が読むべき絵本とでもいいましょうか。
もちろん文もさることながら本文中のやわらかなイラストや
小学2年生のひらのれいみちゃんが描いたカバー絵も
難しいテーマを和らげてくれる演出をもたらしてくれます。
この絵本とちょっと似た様な想いがこの10月に
日本プレスセンターの1回フロアーで出会った
2013年度「新聞広告クリエーティブコンテスト」の展示作品にもありました。
日本新聞協会広告委員会が今年度「しあわせ」をテーマに
実施した応募作品の中から最優秀賞に選ばれた作品です。
「めでたし、めでたし?」というタイトルで
桃太郎に父親を殺されたという鬼の子どもを描いた作品です。
「ボクのおとうさんは、桃太郎というやつに殺されました。」と
赤鬼の子供が泣いている作品です(山﨑博司さん、小畑茜さん・博報堂)。
こちらで詳細が見れますが
自分にとっての幸せは、別の人から見れば本当に幸せかといった
ものの見方を投げかける作品で、「もうひとつの動物会議」と相通じています。
ちなみに絵本の隣にあるのはローソン100で購入した
「Merry Christmas 光る ライトドームオブジェ」
(株式会社 武田コーポレーション)
100円ショップなどでは、時折感激する商品に出会うことがありますが
これも、この価格で素晴らしい商品を作り上げている背景に
低賃金で働かされている人々のことも、
時折考えさせられ複雑な気持ちになることがありますね。
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