純米吟醸 炭屋彌兵衛
昨年のマイベストノベルは有吉佐和子の「出雲の阿国」
(1967年~69年、婦人公論に発表、1969年中央公論社から刊行)
年末年始に出雲から津山を旅する予定を昨年秋に紹介したところ
城巡りの師匠から、この本を紹介され、読み始めたところ
いっきに有吉佐和子の文章に引き込まれてしまった。
歌舞伎のもとになったといわれる阿国の生涯には
昔から関心があったが、小説とはいえこれまでのイメージを
すっかり塗り替えられ、深い読書後の満足感を味わった。
津山は阿国の最後の男で阿国とともに歌舞伎の祖ともいわれる
名古屋山三郎がその城を築く場所をめぐって殺された地で
阿国が出雲へ帰る際に立ち寄った美作(みまさか)の城下町。
小説では奈義も登場しているが、この小説に登場する色々な地の中でも
是非、この美作の地を訪れてみたいと思っていた。
さて前置きが長くなってしまったが年始に津山を訪れた。
古い山の友人と津山城も歩き、津山を後にする際に手土産に渡されたのが
表題の純米限定酒。この旨さ、コクのある切れの良さに驚いた。
美作は真庭市勝山(出雲街道の宿場町)の辻本店さんが
創業の江戸時代の屋号「炭屋」と
酒造りを始めた3代目「彌兵衛」の名前をいただくトップブランド。
「美作」は古来「うまさけの国」と言われたともいうだけに
「美作」の酒の旨さに感激した。
備中杜氏、辻麻衣子が醸し出す岡山県産の雄町米を全量使用した逸品である。
歌舞伎つながりで、こちらは歌舞伎座で売られているお土産の日本酒
中身は白鶴の大吟醸。城巡りの師匠からの頂き物で
本の紹介とあわせ感謝の一献。
阿国の墓も訪ねてみた。
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