木村政彦はなぜ力道山を殺さなかったのか
「木村政彦はなぜ力道山を殺さなかったのか」
(増田俊也著、新潮社、2011年9月発行)
本書が発刊されたときの新聞書評の時から気にはなっていた。
タイトルに関心が傾いたのかも知れないが
しばらく記憶の片隅に残っていた本であった。
ところが満州事変の首謀者とされる石原莞爾つながりでふと本書を手に取ることに。
これがなかなか惹き付けてくれた。
上下2段組の700ページ、かなりの量であるが読み疲れなどは全く感じられず
久々に読み応えのある好書であった。
ある程度の知識はあるものの決して柔道や格闘技には詳しいわけではなく
力道山や大山倍達、グレーシー一族をのぞけば木村政彦を含め
正直無知な自分ではあったが
牛島辰熊、岩釣兼生、高専柔道、武徳会、拓大柔道と師弟関係や
日本の柔道を見つめ直すいい機会を素晴らしい文章と展開が与えてくれた。
いずれ木村政彦が眠る熊本の大慈禅寺を訪れ、木村政彦を育んだ加勢川の水の酒
「水と伝統の町」川尻の「瑞鷹(ずいよう)」の酒を飲みたいものである。
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